確率分布の利用 (2) MAP推定
なんとなく昔学んだことを吐き出したくなりました2。
お題
コイントスを回繰り返して回表が出た。更に1回コイントスしたとき表が出る確率を考える。
解答
確率分布パラメータを推定する解
MAP推定
確率分布パラメータは確定していなく、これもまた何らかの確率分布に従っている。 コイントスを回繰り返して回表が出たときのの確率分布を考える。これを事後分布という。
ベイズの定理から
はコイントスをする前のの確率分布であり事前分布という。 事前分布についてはなんら情報がないが、共役事前分布というものを用いるのが一般的(と思う)。 共役事前分布は事象の確率(関数)と同じ形の確率分布である(正確な定義は知らない)。
なぜ共役事前分布を用いるのか、そうすると便利以外の理由は知らないが、例えばコイントスを1回やってから事後分布を求め、更にコイントスを行い2回目の事後分布を求めることを考える。 このとき1回目の事後分布は2回目の事前分布であるから、事前分布と事後分布は同じ形でなければならないと考えられる。
コイントスを繰り返す試行の確率分布(二項分布という)の共役事前分布はベータ分布である。
事後分布を最大にするの値をもっての推定値とするのがMAP推定。
なるを求める。
ということで、コイントスを1回行って表が出る確率はと推定されたので、更に1回コイントスしたとき表が出る確率はと考えられる。 この値は最尤推定と比較してという変数を追加することにより観測値の影響を調整している。
またベータ分布においてとすると一様分布となるが、このときMAP推定値はとなり最尤推定と一致する。